胸郭出口症候群とは
胸郭出口症候群とは腕を肩よりも上に挙げる姿勢をとると腕に痺れたりダルくなったり痛みが生じます。
一般的的には電車のつり革につかまる、洗濯物を干すなどで症状が出ます。
また症状が強くなると腕から指にかけての強いい痛みを感じたり物を握りづらい等の症状が出ます。
頸から腕にかけて通っている神経や血管の束が胸郭出口で圧迫を受ける事で症状が引き起こされます。
神経と血管の束の事を腕神経叢と言いますが肩から手にかけて様々な知覚や運動神経、他にも血管への自律神経も含まれています。
この腕神経叢が圧迫を受けると肩から腕、手先にかけて痺れや痛み、腕のだるさ。手先の蒼白感が生じます。
胸郭出口症候群の症状
胸郭出口症候群の症状は圧迫を受けるのが神経なのか血管なのか、拘縮を受ける部位で様々な症状が現れます。腕の痺れや疼痛、指に力が入らない等の症状があります。
またパソコン作業での同じ姿勢を取り続けたりする事で症状が出ます。
最初は肩残りや頸凝りだと勘違いしてしまいマッサージを受けて症状がより悪化してしまう人もいらっしゃいます。
原因
胸郭出口という部位には腕神経叢という神経と血管の束が通過しています。
これらは頸から腕にかけて走行いるのですが胸郭出口にはいくつか狭い部位がありそこで神経や動脈が圧迫されることで痺れや痛みなどの症状が出る事になります。
胸郭出口が狭くなってしまう部位は3ヶ所あり、それぞれタイプが分かれてきます。
小胸筋症候群(過外転症候群)
小胸筋症候群は小胸筋と烏口鎖骨靭帯という靭帯で出来ている小胸筋下間隙という隙間が狭くなる事で腕神経叢が圧迫を受ける事で痺れや痛みなどが出現するものです。
小胸筋は鎖骨の下の烏口突起という部位から肋骨にかけて存在する筋肉です
電車のつり革を握る動作、高い場所の物を取ろうとする時に腕神経叢の通り道が角度を変える為に小胸筋と肋骨の隙間で圧迫されやすくなります。またなで肩の姿勢が手を上げたりすると腕神経叢が圧迫されやすくなります。
斜角筋症候群
頸部にある前斜角筋、中斜角筋の間を通過する腕神経叢、鎖骨下動脈を圧迫して上肢の痺れ、痛みやダルさが出現します。血行不良を起こす状態を斜角筋症候群と言います。
不良姿勢やストレスが原因となる事が多く特にデスクワークでの猫背姿勢は斜角筋の筋緊張を増加させやすいです。猫背を横から見た時に頭部は肩よりも前方に位置します。
この状態では頭部の重さを頸部から背部にかけて頭を支えなければならず、常に緊張状態が続きます。この状態が続けば筋肉は硬くなり神経や血管を圧迫され、圧迫を受けた部位より先は痛みや痺れなどを発症します。
肋鎖症候群
肋鎖症候群は鎖骨と第一肋骨の隙間の部分で腕神経叢や鎖骨下動脈・鎖骨下静脈が牽引されることで症状が起こるものを言います。特に猫背の人はこの肋鎖症候群を発症しやすくなります。
日常生活での注意すべきこと
胸郭出口症候群を改善させる為には普段の姿勢やストレッチや日頃から体に負荷をかけない工夫が必要です。
筋肉が緊張しないように十分な睡眠や休息を取ってなるべく疲労を溜めない様にしましょう。また入浴時に体を温め血流が促進される事で筋肉の疲労回復や血管の圧迫による血流改善できます。
例えば仕事中などに肩こりや腕のだるさを感じたら休憩を取る、他にも肩甲骨を動かす様にストレッチをするのもお勧めです。
絶対にしないで欲しい
・強引なストレッチやマッサージ
・過度な体操
この2つが悪い訳ではありませんが強い刺激が胸郭出口症候群の症状を強くしてしまう場合があります。
筋肉を緩める為に肩をすくめるようなストレッチなどは頸の前の筋肉を使う動作なので症状が強く可能性もあります。
またマッサージなども筋肉に必要以上な負荷をかける事になるので避けましょう。
一般的な治療法
胸郭出口症候群の治療法は一般的に保存療法か発症予防の2つがあります。
普段の姿勢や歪みが原因で症状が出る場合はなるべく猫背を避け良い姿勢を意識する。またストレスや睡眠不足との関連もあるので規則正しい生活スタイルを意識する事も重要です。
これでも症状が出る時には肩甲骨や胸の前周辺の筋肉のストレッチや軽いトレーニングもお勧めです。
肋鎖症候群のように胸郭出口に物理的な圧迫が原因の場合は手術が一般的で筋肉の腱を切除したり肋骨の一部を切除して空間を広げていきます。
当店の施術
当店では胸郭出口症候群に対して症状が出ている腕だけを施術するという事はしません。
なぜなら症状が出ている箇所が原因ではないと考えているからです。
例えば普段から姿勢が悪く猫背だったら背中は悪くなり頸が前に突き出すような状態になってしまい頸や肩の筋肉は硬くなりますよね。
それだけではなく胸の前側の筋肉も硬くなってしまい上半身の血液循環が悪くなってしまいます。
このように症状が出ている部分だけではなく、身体全体のバランスをみて根本的原因を見つけて施術を行っていきす。
最後に
胸郭出口症候群の症状の出かたや頻度や重症度も様々ですが、放っておっくのは危険ですし日常生活にも影響がでて仕事や家事の生産性が落ちてしまいます。
まだ症状が酷くないから大丈夫と思っている方にこそ早く来て欲しいと思います。原因を見つけ出し手の痺れ、痛みから解放されるように全力でサポートしていきます!