ボルダリングで起こりがちな怪我とその原因、対策!

ボルダリングで起こりがちな怪我とその原因、対策!

東京オリンピックで新競技に選ばれた影響もあり、近年知名度が上がりじわじわと人気になってきたボルダリング。ボルダリング専用のジムも増えてきましたよね!

ボルダリングは天然の岩やジムなどの壁に設置された石(ホールド)を使い、両手両足でコース(課題)の石を通り、設定されたゴールまで到達していくというスポーツです。

性別年齢を問わず気軽に楽しめる一方、普段使わない体の使い方をするので、手や肘を怪我してしまう方も…

ここでは、ボルダリングに関係して発生する手や肘の怪我についてお話していきますね!

✔初めてボルダリングをしたら手や肘を痛めてしまった…
✔月一でジムに通っているけど腕が痛む…
✔これから始めるから正しい体の使い方を知りたい!!

そんな方はぜひ最後まで読んでみてくださいね!

ボルダリングで起こる怪我って?

ボルダリングで多い手と肘の怪我には、腱鞘炎、腱鞘断裂、ばね指、TFCC損傷、上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)などがあります。

それぞれどのような怪我なのかお話ししていきますね。

腱鞘炎(ド・ケルバン病)
一般的に腱鞘炎というと手首をイメージすると思いますが、ボルダリングでは手首だけでなく、指の腱鞘炎も多く発生します。

腱鞘とは筋肉の腱を包んでいるトンネルのようなもので、繰り返し使うことで擦れて炎症が起きてます。

ホールドをつかむときには手の屈筋や指の屈筋をメインに使うので、ボルダリングでは発生しやすい怪我の一つです。

腱鞘損傷・断裂
先ほど説明した腱鞘が断裂した状態を言います。

腱鞘炎をほおっておいたり、負担のかかるホールドの仕方をしていると、指の腱鞘断裂を引き起こします。

ばね指
腱鞘炎が進行していくと、指の付け根が固くなり、押したりすると痛みを感じるようになります。

更に進むと、指を動かす時にカクッというような引っかかりを感じるようになります。それがばね指の状態です。

症状は朝が強く、昼になると軽減することが多いです。

TFCC損傷
TFCCとは手首の小指側にある靭帯と軟骨の組み合わさって組織を指します。三角繊維軟骨複合体と呼ばれ、手首を安定させる役割をしています。

ドアノブを回したり、手首を小指側に曲げる動きで痛みが出ます。進行すると手首が腫れたり、動かしずらくなったりします。

上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)
肘の内側に痛みが出ます。上腕骨の内側上顆に付着している筋肉や腱に炎症が起こります。ゴルフでクラブをスイングした際に痛みが出現することからゴルフ肘と呼ばれます。

ゴルフ以外でもボルダリングのような腕の力を発揮したり、腕の曲げ伸ばしが多いスポーツでも発症することがあります。

一般的なアプローチ

上記の怪我で病院や整骨院を受診すると、サポーターやギプスで患部を安静にし、電気治療やマッサージを行うことが多いです。

腕なら腕の筋肉を緩める施術や超音波治療や干渉波治療などを行います。他にも消炎鎮痛剤や湿布などが処方される場合もあります。
テーピングやサポーターをして、ボルダリングを行うこともできますが、重症化することも考えられるので痛みや違和感を感じている場合はやめましょう。

自分でできる対策

練習前後のストレッチやホールドの掴み方は、怪我無くボルダリングを楽しむためにとても重要なことなのでぜひ実践してください。

ストレッチ
ボルダリングでは指や手首、腕を曲げる筋肉をメインで使います。ですので、練習前後は必ず以下の写真のようなストレッチを行いましょう。

メインで使用する筋肉以外にもボルダリングは全身運動なので、全身のストレッチを入念にすることも大切です。

↓手首のストレッチ
↓指のストレッチ
①片手をパーにして、もう片方の手で1本指を握る。

②そのまま他の指はグーをする。
各指、ゆっくりグーパーを10回くらい行います。

練習後のアイシング
練習後はまずアイシングを行い、その後ストレッチも併せて行うと疲労物質が早く流れ、怪我の予防になります。

ボルダリングで傷ついた細胞から漏れ出る漿液を抑えるためにも先にアイシングをしてください

ジムで氷を提供してくれる所もあるので聞いてみてくださいね!

ホールドのつかみ方
手の筋肉の負担を減らす為にはホールドのつかみ方を工夫することも大切です。

親指もしっかり力を入れて握る「クランプ(カチ持ち)」という握り方は手のひらが離れやすくなる分、大きな力を必要とします。

一方、指をひっかけて握る「オープンハンド」という握り方は手のひらが密着する分、指や腕の筋肉の力が最小限で済みます。

最初のうちは違和感があるかもしれませんが、腕への負担を考えると「オープンハンド」で握ることをおススメします。

↑オープンハンドの持ち方

また腕を伸ばしている体勢の時に完全に肘を伸ばした状態ですと、曲げ伸ばしの動きの際に肘の関節に負担がかかります。適度に曲げた状態をキープしてあげましょう。

初心者の方は休憩も取り入れながら1時間くらいからスタートしましょう。筋肉が疲労してくるとその分、怪我も起こりやすくなります。

当店でのアプローチ

他の整骨院や病院では、手首なら手首、指なら指の施術をして終わりの所が多いです。

しかし、当店では、姿勢や動きなど身体全体をみて、痛みが出ている部分に負担がかかっている原因を探していきます。

それらは全身の状態を見てそのバランスで判断する必要があります。

もちろん痛みが出ているところや硬くなっているところも改善しなくてはいけない部分ですが、なぜその場所に負担がかかる状態なのかを追っていく事が根本改善になります。

根本から改善していくので、今の痛みだけでなく、再発防止やボルダリングのパフォーマンスを上げていくことも目指せます。

最後に

ボルダリングは老若男女誰もが楽しめるスポーツです。日頃から自分でできるケアを取り入れ、怪我や故障なく長く楽しめるとよいですね!

一度怪我や故障をしてしまうと、ボルダリングを休む必要が出てきますし、治るまでに時間がかかります。ですので、日々のメンテナンスや早めのケアが重要です。

少しでも痛いなと感じたり、違和感がある場合は早めに当店にご相談くださいね!